ザッハー=マゾッホの未知の顔

【出典と要約】

 

【出典】:ザッハー=マゾッホ『ユダヤ人の生活 マゾッホ短編小説集』(柏書房、1994年)249〜269頁(翻訳作品につけた解説)

【要約】:

一般にはマゾヒズムの作家として知られるザッハー=マゾッホには、親ユダヤ主義者としての未知の顔がある。多民族国家であるハプスブルク家オーストリア帝国の擁護者であり、ドイツ民族主義の敵対者であったザッハー=マゾッホは、ユダヤ人を帝国の多民族性を代表する民族として敬愛した。ヨーロッパ各地のユダヤ人の生活を描いた短編小説集『ユダヤ人の生活』は、非ユダヤ人によって書かれた特異な「ゲットー小説」である。この作品ではユダヤ人の生活が現実以上に好意的かつ明るく描かれているが、それは、時代の高まりゆく反ユダヤ主義の風潮に抗して、ユダヤ人をヨーロッパの文化民族の一員として擁護しようとする啓蒙主義者ザッハー=マゾッホの意図から発している。

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